私たちが生活で出しているゴミの処理に使われている税金。
8000億円。
ご存じでした?
このお金があれば実は、
子供たちの高等教育(大学まで)を無償化できるかもしれないというほどだそうです。
子育て経験がある人なら感じるものはありますよね。
ゴミの処理にこんなに税金が投下されているんですね。
「もったいない」と思いませんか?
シンプルにゴミを減らすことのメリットに
- ゴミ処理に使っていた税金をほかに回すことができる
- Co2排出量を減らせる
- ゴミを燃やすことから出る有害物質からでる健康被害を回避できる
- 埋立地にされている海や山を守れる
- 動物の生態系の破壊を抑えられる
- 環境への負荷を減らすことができる
ざっとですけど、こんなメリットが考えられます。
日本のゴミ事情
ごみの処理は、
産業廃棄物
一般廃棄物
この2つに分けられます。
産業廃棄物というのは、製造業などから出るゴミです。
発電後の燃えカス、工業のプラ・金属ゴミ、
畜産業で出る家畜の排せつ物も含まれます。
一般廃棄物とは、私たちの生活から出すゴミ、
飲食店から出る食べ残しだったり、
コンビニの廃棄食品だったりです。
これらのゴミを燃やすための費用は、
私たちの支払っている税金からまかなわれます。
先ほど挙げた8000億円というお金は、
一般廃棄物処理に使われる費用です。
では、一日にどのくらいのゴミをだしているのでしょうか?
平成29年度の調査で、おおよそ4289万トン。
東京ドーム115杯分。
1人当たりで920グラム。
約1キロのゴミを私たちは出しているということになります。
4289万トンのうち3000万トンが私たちの家庭からです。
家庭ごみになるというのです。
では、どうして私たちは1日1キロものゴミを出しているのでしょうか?
左のグラフを見てもらうと気づくかと思うのですが、
半分がプラスチックゴミです。
環境にも、健康にも悪いと言われているプラスチックゴミは
日本ではこんなに出ているんですね。
日本人の出すプラスチックゴミの量は。
世界第二位です。
心当たりあると思いますが、コンビニやスーパーに行くと、
ほとんどの物がプラスチックで包装されていますよね。
そして、右のグラフを見てみますと、重さをベースに作られたグラフなんですが、
容器包装以外のゴミが70%以上を占めています。
この中でも特に問題視されているのが、
食品のゴミ。
家庭から排出される食品ゴミというのが789万トン。
家庭ゴミの中の約30%を占めています。
そのうち10%は最近よく聞く「フードロス」
と言われる、未だ食べられるのに捨てられてしまっている食品ゴミです。
プラゴミ問題
でも、プラスチックゴミって分別されているし、
リサイクルされているのでは?思っていませんか?
84%がリサイクルされているという発表はあるのですが、
このうち70%ほどは燃やしているのですね。
リサイクルのイメージって、
例えばペットボトルはペットボトルに再生、生まれ変わると
思っていたと思うんですけど、
このリサイクル法っていうのは実は、
全体の8%。
先ほど説明したように70%が燃やされているのですが、
なぜ燃やしているのかというと、
発電に使っているんですね。
燃やしてエネルギーに変える。
「サーマルリサイクル」
でも、プラスティックを燃やすとCo2排出につながり、
良いリサイクル法だとは言えないですよね。
その次に多い方法は「輸出」です。
東南アジアとかの発展途上国へ輸出して、
そこでリサイクルしてもらうということです。
ですが、この方法にも問題があって
容器や包装のプラスチックゴミは食べかすが付いていたり、
飲料の液体が残っていたりとか、
しっかり洗浄されていないものも含まれています。
で、きれいじゃないのは洗浄するのにコストがかかるという理由で、
リサイクルに回されない場合が多いのです。
ただでさえ発展途上国には、リサイクルのシステムが
しっかりできているわけではないので。
で、彼らは、使えないと判断したものは、
海に捨てちゃったりする。
だから、途上国の海洋汚染のゴミには日本のような先進国が、
輸出したプラスチックゴミが大量に含まれている可能性があります。
日本が行っているリサイクルって、思っているほどは
解決になっていない。
そもそも、
「プラスチックゴミ」出さない。
出さない工夫が重要なんです。
食品ロス問題
世界の食料廃棄量は、年間13億トン。
人のための食料のうち約1/3が廃棄されています。
日本国内における年間の食料廃棄量というのは、
食料消費全体の30%、約2800万トン。
このうち、売れ残りや期限切れ、食べ残しなどの
本来食べられたはずの食品ロスは、約632万トン。
これは世界中で飢餓に苦しむ人々に向けた、世界食糧援助量
年間で約320万トンを大きく上回る数字です。
日本人1人当たりに換算すると、
「お茶碗1杯分(131g)が毎日廃棄」
日本の食料自給率は現在39%と発表されています。
大半を輸入でまかなっているのですが、
その一方で、
食べられるものを、大量に廃棄しているということになります。
もったいないですね。
おわりに
なにをすべきでしょうか?
私たちがゴミを減らすには。
ゴミを減らすことで悪いことは、減るのは感じてもらえていますよね。
私たちができることで心がけていきたいこと。
「3R」
Reduce (減らす)
Reuse(再利用)
Recycle(リサイクル)
この3つのことを言うのですが、
まず、「Reduce」ですが、まずは物を買う前に、
立ち止まって考えてみてください。
安いからとりあえず買っていませんか?
それはちゃんと使うのものですか?
同じようなものを持っていませんか?
みんなが持っているからという理由で買っていませんか?
それは再利用できませんか?
もっと良い代替品はないですか?
スーパーで売られている野菜は殆どプラスチックに包まれていますが、
直売所や八百屋に行ったら、
プラスチックに包まれてない野菜が買えたりします。
量り売りのお店とかに行ったら包装なしで買うことができますよね。
買い物をする前に、
- 本当に必要か
- ゴミの出ない代替案はないか
これらを考えるのが、私たちのできることだと思います。
2つ目「Reuse」
ものを捨てるという行為は、
使って捨てるということだと思われがちですが、
わざわざ買い物に行き、使った後には分別し
ゴミの回収日にまとめて捨てるなど、
けっこう手間を割いていますよね。
使い捨ての物は、再利用できるものに変えられないか
考えてみましょう。
例えば、着なくなったTシャツを切り裂いて、
雑巾にしたり、
買い物の時の枚バッグ。
飲み物は、マイボトルを持参するようにするなどですね。
捨てない選択肢を考えるということですね。
着なくなった服は、リサイクルショップに持って行ったり、
フリマアプリで売る、必要な人にあげるなど。
選択肢は結構あります。
3つ目「Recycle」
家庭ごみの30~40%は生ごみだと言われているんですね。
もし、植物を育てていたり、庭があるという方は、
コンポストという野菜だとか色々な生ごみを堆肥に生まれ変わらせることで、
ゴミを減らすことができます。
また、資源ごみをきちんと分別して、
きちんと洗浄しきれいな形で出すということで、
資源ゴミがきちんとリサイクルされる確率が上がるのです。
こう語る私も、まだまだ見直ししてかなければならない点もあるので、
ひとつひとつチャレンジしていこうと思います。