
2025年もいよいよ終わりを迎えようとしています。
今年一年、私の衣装づくりを信じてご依頼くださった皆さまへ、改めて深く感謝をお伝えしたく、この長いメッセージを書いています。
私は、衣装を作るという仕事を通して、お客様の人生の一部に触れています。
舞台に立つ瞬間、リンクに立つ瞬間、誰かに見てもらう瞬間。その大切な場面に寄り添う一着を任せていただけることは、当たり前ではありません。
むしろ、私にとっては奇跡のようなご縁です。
今年も継続してご依頼くださったお客様、そして新しく出会ってくださったお客様。どちらの存在も、私の仕事を支え、広げ、深めてくださいました。
皆さまが「洋さんにお願いしたい」と言ってくださることが、どれほど私の背中を押してくれているか、言葉では言い尽くせません。
私は、効率や大量生産とは少し距離のある世界で仕事をしています。
時間も手間もかかるし、時には自分の未熟さに悔しさを覚えることもあります。
それでも、私がこの道を選び続けているのは、「代わりの効く仕事ではない」と信じているからです。
お客様の想い、身体のライン、表現したい世界観。それらを丁寧に受け取り、形にしていくプロセスは、誰かが代わりにやれば同じになるものではありません。
そして私は、ただ期待に応えるだけでなく、良い意味でその期待を超えたいと思っています。
「こんな表現があったのか」
「自分では思いつかなかったけれど、すごくしっくりくる」
そんな驚きや喜びを届けられるような、美しいものづくりを追求していきたいのです。
もちろん、私はまだまだ発展途上です。技術も表現も、もっと磨ける。もっと深められる。
そう感じる場面が、今年もたくさんありました。けれど、その“未完成さ”こそが、私の原動力でもあります。
完成してしまったら、成長は止まってしまう。だからこそ、これからも学び続け、挑戦し続け、皆さまにより良い作品を届けられるよう努力してまいります。
2025年、皆さまからいただいたご依頼、ご相談、ご感想、そして温かい応援の言葉。そのすべてが、私の仕事を支えてくれました。
心から感謝しています。
来年も、どうか変わらずお付き合いいただければ幸いです。
皆さまの大切な瞬間に寄り添える一着を、誠実に、丁寧に、心を込めてお作りします。
2025年、本当にありがとうございました。
どうぞ良いお年をお迎えください。















