スポーツであり、芸術である。その衣装をつくる覚悟

子どものフィギュアスケート衣装をつくるようになってから、ずっと悩み続けていることがあります。  

それは“値付け”です。

相場に合わせればいいのか。  

お客さまの事情に寄り添って柔軟に変えるべきなのか。  

それとも、技術や経験に見合った価格を貫くべきなのか。

正直に言えば、いまだに迷う瞬間はあります。  

でも、ひとつだけ確信していることがあるんです。

僕が積み重ねてきた技術と、唯一の衣装を生み出す意味は、数字だけでは測れないということ。


技術には“時間”が宿っている

衣装をつくるとき、実際に手を動かしている時間だけが価値ではありません。

  • どうすればこの子の動きが一番美しく見えるか
  • どんな色が、その子の表現を引き出すか
  • どこまで装飾を入れるべきか、どこで引くべきか
  • その子の人生の中で、この衣装がどんな意味を持つのか

こうした“考える時間”も、作品の一部です。

僕は感情を商品に直接のせることはしません。  

でも、作品の中にだけは、どうしても感情が滲みます。  

それは避けられないし、避けるべきではないとも思っています。


「時代錯誤」と言われても、守りたい価値がある

今の日本は物価高の時代で、安さや効率が求められがちです。  

そんな中で、手仕事に時間をかけ、唯一の衣装をつくることは、  

「時代に逆行している」と思われるかもしれません。

でも、僕はそれでもいいと思っています。

なぜなら、  

衣装づくりは“後世に繋ぐ技術”であり、“センスの継承”でもあるから。

そして何より、フィギュアスケートはスポーツでありながら、  

総合芸術だと感じているからです。

選手が衣装と一体になった瞬間、  

その子の世界がリンクの上に立ち上がる。  

その一瞬のために、僕は針を持っています。


理解してくれるお客さまへの感謝

ありがたいことに、  

僕の価値観や技術の意味を理解してくださるお客さまがいます。

「この衣装じゃなきゃダメなんです」  

「この子のために、ここまで考えてくれてありがとう」

そんな言葉をいただくたびに、  

値付けの迷いが少しだけ晴れます。

僕の仕事は、ただの衣装制作ではなく、  

その子の人生の一部を形にすることなんだと気づかされるから。


値付けは、作品の外側にある数字ではない

値段は、単なる金額ではなく、  

作品の意味を守るための境界線だと思っています。

安くすればいいわけでも、  

高くすれば価値が生まれるわけでもない。

大切なのは、  

自分の技術と作品の意味を、正しく扱うこと。

そのために、僕はこれからも悩みながら、  

でも誠実に値付けをしていきたいと思っています。


まとめ:値付けは、作品の一部である

  • 値付けは数字ではなく、技術と時間と哲学の表現
  • 衣装は消耗品ではなく、選手の人生の一瞬を支える芸術
  • 手仕事は時代に逆行しているようで、実は未来へ繋ぐ技術
  • 価格に迷うのは、作品に誠実であろうとする証拠
  • 理解してくれるお客さまがいることは、何よりの支え

僕はこれからも、  

「唯一の衣装をつくる」という責任と喜びを抱えながら、  

ひとつひとつの作品に向き合っていきます。


衣装の相談をしたい方へ

もし、

  • お子さまの演技に合う衣装を一緒に考えたい
  • 色やデザインの方向性に迷っている
  • どこまで装飾すべきか判断がつかない
  • そもそも何から相談すればいいかわからない

そんなときは、気軽にLINEでご相談ください。

制作の前段階から、丁寧にお話を伺います。  

衣装は「一緒につくるもの」だと思っています。

👇 衣装相談LINEはこちら  

2025-08-29 15.13の画像
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