伝説的なミュージシャンのエルトン・ジョンの半生を描いた映画です。
多くの国で公開され大ヒットした作品ですね。
この監督もう一作大ヒットした作品に「ボヘミアン・ラプソディー」があります。
どちらも、半生を描いた映画ですが、ミュージシャンの半生を描いている分ミュージカル的に見てみても中々のものだと。
どちらが良いかは好みの問題ですが。
今回はロケットマンについて簡単なあらすじから、
ストーリーは、すでにスターダムに上り詰めたエルトン・ジョンが、自らの生い立ちを振り返るところから始まります。
ちょっと内気なナード少年だったエルトンことレジー・ドワイトは、家を不在にしがちな父親のジャズ・コレクションから音楽を学び、早くからピアノで才能を発揮します。
レジーは王立の音楽学校でクラシック・ピアノを学ぶ一方、アメリカからやってきたエルヴィス・プレスリーをはじめとしたロックンロールの洗礼を受け、虜になります。10代後半になった彼は、アメリカから巡業でやってきたソウル・ミュージックのシンガーのバックアップ・キーボードの仕事などもやるようになります。
そして20歳を過ぎた頃、レジーは名前をエルトン・ジョンと改め、音楽出版社に自分を売り込みにいきます。
その出版社でエルトンは運命的な出会いをします。有望な若手作詞家のバーニー・トーピンを紹介されたのです。バーニーとソングライティング・チームを作ったエルトンはここをキッカケとして、思いもかけぬ成功への道を歩むことになります。
彼は1970年にLAのライブハウス「トルバドール」でレギュラー・ライブを任されますが、フォーク・クラブとして有名な、その当時の人気シンガーソングライターの登竜門的なところでエルトンはあえて爆発的なロックンロール・ショウをやって人気に火がつきます。
余談ですが、この映画ではエルトンの代表的な、
大ヒット曲の数々だけでなく、初期の比較的無名な曲も取り上げている。
例えば1970年のシングル「Rock And Roll Madonna」や、初期に組んでいたギタリストのカレブ・クエイと共作曲である1968年の「Thank You For All Your Loving」といったアルバム未収録曲である。
エルトンのショーは派手にエスカレートしていき、人気も当代きってのトップクラスになります。
気がつくとエルトンは、この当時最も派手なロックスターになっていました。
そして派手になり行くのはスポットライトの下の姿だけではありません。ドラッグもそうだし、セックスも!その頃にはすでにエルトンは、自分が性的に求めるものもハッキリとわかっていました。
しかし、こうした生活をしていくうちに様々な危機も訪れ始め・・
・・と、ここまでにしておきましょう。
ボヘミアンラプソディーと比較して
これは、ファンタジー映画。ボヘミアンラプソディーのようにあくまで史実にそった話ではなく、エルトンジョン本人が製作に携わり、エルトンジョンの華やかで激動の半生をファンタジー、ミュージカル調で描くとのことです。
また、ボヘミアンラプソディーでフレディマーキュリー役を演じたラミマレックは歌については口パクで、フレディ本人の声を編集したものを本編で流していましたが、今作はエルトンジョンではなく、主演のタロン・エガートンの生声がそのまま本編で流れます。
これが主なボヘミアンラプソディーとの違いですね。
これは、「愛」の物語
アル中、ドラッグ中毒のエルトンが子供時代を回顧録として話すところから始まります。
少年レジー・ドワイトは親から全く愛されない、孤独な子供でした。
父親はようやく家に帰ってきても、ハグすらしてもらえない、というか会話すらできません。レジーが音楽好きの父親のためにレコードの話をしようとしても、「黙れ!」と言われるだけ。
母親は、レジーの最低限の世話はしているものの、レジーに対する愛情は殆ど無く、これは後々のことですが、「お前なんか生まれてこなきゃ良かった!」などと言う始末。
エルトン・ジョンという1人の男の激動の生き様を、スピーディーかつエモーショナルに、生き生きと描いた涙なしでは見られない素晴らしいミュージカルエンターテイメントでした。