ギフトエコノミーのすゝめ ~奪い合う社会の仕組みはやめようよ~

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20数年前、社会人になったころ。

「勝ち組に俺はなる。」

「そんな仕事していても負け組。」

足しげく通ったバーでは、

そんな話題が飛び交っていた。

勝ち負けにこだわるのは男の性か(笑)

それからの社会はどうなっただろう。

というか、勝ち負けを気にして社会人を送って気が付いたことがある。

資本主義経済のもとで働くこと、

ほとんどの人は「搾取」され「搾取」して「搾取」され

これが繰り返されるから

「勝ち組」「負け組」

が存在する。

僕含め大多数は「負け組」なんだけどね(笑)

搾取するっていうとなんか罪悪感が否めません。

搾取されているというと、なんかイラッとします。

単純にそんな思考で世の中を見ていた自分に今となっては、イラッとします。

社会はそんなギスギスした「とるかとられるか」で、

成り立っていかないことに気づけたのは、東日本大震災があり、

僕の暮らす北海道でも大きな地震で被災を経験しました。

悲惨な映像が毎日放送され、

世界の遠い国の出来事ではなくすぐそばの同じ国の人が困っている。

支援の輪は、すぐに広まってきました。

持つ者は、失った人のために無償で与えた。

そして現在進行形でコロナウィルスで、日常が

変わり、みんな考え方も少しづつだけれど変わりつつある気がしています。

「当たり前の日常は、永遠に続くものではない。当たり前の日常事体存在しない。」

これ事実ではないでしょうか。

ギフトエコノミー

与えあうことを優先する経済のありかた。

ギフトエコノミーの概念とは、

パーパス(目的)の下で、

モノの循環と共にやさしさも循環させようという試みです。

人間社会の枠を超えて、この地球に生きるすべての生命に考えを巡らせてはじめて技術も経済もいきてくるということです。

そして、ここで「SDGs」の理念が

まさに世界に体系化して示したものになるのです。

自然資本が社会と経済を生む

SDGsウエディングケーキモデルはご存知でしょうか?

スウェーデンの首都ストックホルムにあるレジリエンス研究所の所長が考案したSDGsの17のゴールを理解しやすくまとめた構造モデルです。

自然資本の上に社会があり、

社会の上に経済が成立していることを示しています。

裏を返せば、

土台になっている自然資本を守らないと、

社会の抱える問題、目標、不安、

それぞれの解決解消はできようもないと考えられます。

脱炭素によるエネルギー変革、

リサイクル経済を背景にした循環経済も

自然資本の保全や復元があってはじめて利用価値が生まれてくる。

こうした観点から日本を見つめ直してみると、

豊富な自然資本に気づけるはずです。

四方を囲む海、国土に対する森林面積が世界第三位。

さらに、明確な四季があり穏やかな気候にも恵まれています。

「Mottainai」

とアルファベット表記され世界の言葉になった

「もったいない」

という概念も、秩序を重んじるあり方も

自然を敬い、その恵みを享受する生活から生まれた知恵に違いないでしょう。

そういう生活の中で自然の素材をしっかり活用しながら、

地域で助け合う文化が継承されてきたことから

100年以上も持続する企業が、

世界に類を見ないほど多い国になることもできたのです。

だからこそ、日本らしい精神性に立ち戻り、

新たな経済社会を見つめ直すことが

SDGs達成のための一つの手がかりになるのではないでしょうか。

もしかしたら、世界を変革させる鍵になるかも知れない。

豊潤な日本の森林資源

日本のにとって、森林は身近にある資源です。

しかし、私たちは活かすべき資源として認識できているのでしょうか?

スマート林業や持続可能な木材活用など、

すでに始まっている試みも少なくありません。

しかしこれからは、企業の人材育成や森林セラピー、

森の幼稚園など。

森そのものを活用したビジネスの可能性も是非追求してはどうだろうと思うのです。

森を固有の資源として捉え、多様な人材が、

多様に森を活用していくビジネスは、SDGs達成の

入り口となる可能性も秘めているかも知れない。

インドネシア、アマゾン、オーストラリア、ロシア、アラスカ。

今こうしている間にも世界各地で森林が消滅しています。

Co2の吸収源として、また生物多様性と生態系保護の観点からも貴重な、

地球の資産でもあるにもかかわらず、

大規模な消失が報告される今現在の状態では、

日本の森林はまだ恵まれていると言えるでしょう。

恵まれていると感じられているほどの里山や森林がありつつ、

その一方で生物多様性のホットスポットと見られているのも事実です。

つまり、絶滅危惧種が急速に増加している国として世界から認識されているのです。

だからこそ、日本の森林資源を再生することが、

本当の豊かさを築き上げるチャンスでもあるのです。

森林だけではありません。

海、山、風、土など固有の自然資源に恵まれている

ある種の贅沢を、今一度しっかりと受け止めてみてはどうでしょうか。

自然資源を恵みとして受け止められる柔軟さと多様性、

地域で助け合うやさしさも遥か昔から受け継がれてきた私たちの資源です。

さいごに

シェアし合う環境をもともと持っていた日本人には、

奪い合う社会から分かち合う社会への転換できる力が、

備わっているはずです。

どんなにケミカルリサイクルの技術イノベーションが起きようとも、

クリーンエネルギーのジェット機が飛ぼうと、

モビリティが大変革させる街が生まれようと、

それが運用される場所がこれまでのような

奪い合う社会であっては、

結果は同じなのです。

東日本大震災の時は世界中から救いの手が差しのべられました。

インドネシアでおこった地震や

オーストラリアの森林火災など

世界のどこかで災難が起きたら、

東日本大震災のときと同じように、

即座に支援の輪が広がります。

しかしそういった場合、

「助ける側」と「助けを求める側」

を区別し、主に国家間や地域の課題として解決してきたのだと思います。

現在進行形の「コロナパンデミック」は、まったく別なものになります。

もはや、地域間国家間では解決不可能です。

世界レベルでのパートナーシップじゃないと乗り越えることはできない状況が訪れているのです。

しかし、「地球の悲鳴」と言われるまでに、

この非常事態の中で、世界の変化が微かに伝わるような

心動かす出来事もありました。

ドイツでは、感染すると死亡リスクの高い老人の代わりに

生活必需品の買い物をかってでたドイツの若者。

子供たちに向けて他社を思いやる大切さを説いた

カナダ首相の言葉。

市民による10日前のメッセージを動画にまとめたイタリアのクリエーター、

こうした「やさしさの循環」から、

何を学びどういう意識転換をしていくべきなのでしょうか?

一人一人の意識と行動の変化からしかビジネスの変革、

社会の変革も成し遂げないでしょう。

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