はじめてのフィギュアスケート衣装の型紙作り
既製服の型紙作りとは違う。それはそうだ。用途が違うから。それに気づかされ続け、お借りできた衣装ではなんか良く理解出来ず、何故なら子供用のもので、大人ほどの激しい動きを想定されてはないと思う。基本的な作りは既製服のつくりとそう変わらない。 あまくみていた。 今回オーダーいただいたお客さんに限っての話だから参考までにだけど、既製服のような「ゆとり」を計算のうえで型紙にする概念は必要ないようだ。バストとかヒップに関しては少し小さいくらいで、ピタッとボディーラインが出るまで、伸縮性のある生地でトワル作りもするべきだ。 成長期の子の衣装だとはいえ、コーチ側からの要望は無駄な皺とかゆとりは演技、表現の妨げになると。普段の生活とは別世界で着るものなだと考え方を変えることにするべきだ。 そして、原型から展開していくというのもやめておいたほうが得策だ。原型には基本ゆとりが入っているもの。どうしても、利用したい場合はオーダーよりも1サイズ小さいものを利用するほうが良いと。Mサイズで最初に作ってみたものの、そんなに雰囲気が出てこなかった。装飾も入れていない、似ている生地でやっているからなのかも知れないが、普通の洋服感だ。 バックスタイルのウエスト付近に皺がある、布帛の服では少しゆとりがないと日常生活に支障が出る事になるが、衣装に関しては別もの。いかに美しいボディーラインを出すか?だろう。その為のパワーネットの2wayストレッチの素材。 ゆとりゼロまでにしても、素材の特性で3cmくらいは融通が効くみたいだ。 「キツくて演技に集中できないかも」 「できるだけ軽く」 様々なコメントを思い出しながらの作業。自ら、体験した事がないのは迷うポイントが多々あるものだ。 インナーを借りて、いろんな事に気付いた。百聞は一見にしかずだ。 「腕を上げ下げするときに違和感があるのは嫌。」 「解消できないなら、ノースリーブでも良い」 という意見も貰っていたが、袖付きが当初の予定。なのでインナーを借りてわかった。袖付けされてない。身頃から裁ち出しになっている。そして縫製されている場所が少ない。 生地の特性からすると部品を継ぎ合わせてフォルムを構成しているんじゃない。もっとシンプルで、ある程度のフォルムがあって、この素材が体にフィットしているんだなと。 もちろん縫製は殆どインターロックで縫われている。 とりあえず、