最近、改めて「ビジネスって仕組みなんだな」と思うようになった。
僕はこれまで、教育・福祉・衣装制作の現場を軸に、感覚と人とのつながりを大切にして事業を進めてきた。
現場の声を聞き、配慮設計を考え、必要な人に必要なものを届ける——その積み重ねでここまでやってきた。
でも、ふと気づいた。
「このままじゃ、僕が動かないと回らない」
それは、持続可能な状態とは言えない。
正直に言えば、これまで僕は「自分の技術があれば、いつか誰かに見つけられるだろう」
そんな甘い考えをどこかで持っていた。
SNSにもそれなりに投稿していたし、現場では誠実に対応してきた。
でも、「人のニーズはどう生まれるのか?」を深く考えず、“待ちの姿勢”でいた部分があったのは否めない。
一人社長という立場もあって、従業員がいないことをいいことに、
その場その場でなんとかやれている感覚に甘えていた。
必死さに欠けていたのは、今の状況を見れば明らかだ。
そんな中で、LINE登録から相談→受注までの導線を整えたことが転機になった。
紹介で来てくれたフィギュアスケートのお客様も、LINEを通じてスムーズにやりとりできた。
この流れが“仕組み”として機能していることで、僕がいなくてもある程度の対応が可能になる。
それは、僕自身の時間を守るだけじゃなく、スタッフや協力者が安心して動ける“器”にもなる。
Excelで原価管理のテンプレートを作ったのもそう。
現場での混乱を減らし、誰が見てもわかる形にすることで、品質と効率の両立ができるようになった。
これもまた、仕組みの力だ。
仕組みがあることで、僕の“配慮設計”や“見えない価値”も、再現性を持って伝えられるようになる。
それは、事業を広げるための土台であり、誰かに任せるための信頼でもある。
そして今、強く思う。
会社を作った以上、社会に貢献する仕組みを維持する責任がある。
雇用を生むことさえも、立派な社会貢献だ。
ずっと一人で、好きなように仕事を受けて、
そのまま上昇していこうなんていう考えは、もう捨てる。
これからは、「仕組みを育てること」に力を注ぎたい。
それは、僕自身が這い上がるための道でもあり、
誰かの役に立つための土台でもある。