ジーンズリペアは独自の見解でチャレンジして

ミシンができると知ると、結構頻繁に聞かれるのがジーンズのリペア。

僕もそれなりにはジーンズは好きだ。ヴィンテージのレプリカのブームの頃、なんとか自分でも作る事ができないものか?と。まだ、インターネットと無い頃だ。ショップに通っては色々と眺めさせて貰ったものだ。結局は、ジーンズを縫うミシンがあって、裁断から仕上げに至るまで分業で出来上がっていくことを知った。

学生の頃に学んだパターンの知識とかは余り役に立たないなと。率直に当時は感じた。教えてくれた先生達にジーンズ好きがいないということもあるし、そもそも学校というものは平均的な知識や技術を覚えてソコソコ業界に入っていけるかな?というくらいの段階までのものだからね。

僕自身の持論だけど、縫製の仕事にかぎらないけどソコソコの知識は身に着けることはできると思うけど、人にお金をもらって提供できるようになるには、現場で実際やられている仕事を見て真似してみてどうしたらそれらしく出来るか試行錯誤してはじめて身についていくものだと思う。というか、思っている。

そして、「教えてください」「はい、こうです。」なんてことは、ない。技術者、職人さんは、それなりの努力でもって今の仕事をやられているものだから。

ジーンズリペアも僕はとりあえず、リペアされているジーンズをかたっぱしから見た。色んなリペアの仕方がある。

つまり、正解はない。

大体は、穴のあいたところの裏側からあて布をしてミシンでたたくケースだ。ジーンズの色に近い60番手の糸で縦方向にたたく。

裏のあて布だが、スレキやブロードを適度な大きさにカットしてあげて周りにロックミシンをかけて綻びないようにしたものをたたく。生地は柔らかいので自然でソフトな仕上がりになる。しかし、生地自体は、デニムのような厚いものではないので強度はさほど強くはない。

強度のあるリペアに接着芯を裏から当ててミシンでたたかれているものもある。

僕が、最初に見たことがあるリペアの仕方だ。

接着芯って?

洋裁を知っている人にしか知られない副資材なんだけど。普段は、服を作る際に、ブラウスでいうと襟などの裏側に熱をいれて張り付けるものです。

生地の強度を増させる為だとか、保形のためにだとか目的は様々なんだけど。

厚さも様々ある。厚いものの強度はかなりものなんで穴のリペアには良いと。

裏からアイロンで接着してやります。120度くらいの熱で糊がとけ張り付きます。ここにステッチをたたくわけだから。丈夫になるよね。裏から見るとこんな感じ。

 

 

 

少し、ゴワゴワっとした感じでも良いという。丈夫にリペアしてもらえるならというかたにはお勧めだ。

表側からみたらこんな感じになる。

1年間にリペアした場所も含めてミシンでたたいている。1年前のリペアの時はあて布にスレキを使っている。なので、大きめに今回は接着芯をあててリペア。

反対側の膝も同じ様にリペアする

下の穴は昨年リペアした部分。強度の強いあて布を当てリペアすると、あて布との境目に負荷がかかる
するとその部分が劣化し裂けてしまう。
最初から、大きな面積でリペアしておけば良いのでは?と、思うところだが、このリペアしながら
経年劣化と、つきあいながら履く。これが、ジーンズ好き、リペア好きの履き方の醍醐味だからね。

好きな言葉がある。

いつ聞いたかは覚えていないけど。

「1着の服を選ぶってことは、1つの生活を選ぶってことだぞ。」

ジーンズをリペアしてでも履き続けたいって方には、感じる言葉かもしれない。

昨年出会い、またリペアしにくるジーンズを見ると。なぜかワクワクする。一人の人間の生活を見てきた気がする。

リペアの職人も様々要ると思うが、自分の見よう見まねでやっているリペアで一人の人間の生活の一部になっているだけでもなんか得した気分だ。

リペアする糸の番手を少し変えて、1回目のリペアと2回目のリペアのステッチの表情に差をつけてみた。お客さんは、気が付いてくれるだろうか?

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